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九州ツーリングばなし、その3。 「SUP試乗会になぜか偶然飛び入り参加したのだ」

   代表マサです。 九州旅ばなし続き、その3です。


鹿児島沿岸を西海岸へ回って、吹上浜をカヤックで北上していると、沖に見える甑島(こしきじま)方向から雷雲がやってきてあっという間に雷雨になった。加治木町の江口浜というところに海水浴場を見つけ、なんとか逃げ込み、雷鳴とどろく中、慌ててシーカヤックを陸上げした。時刻は昼前くらいか。

海水浴場の屋根下で天気待ちしていると、わらわらとウェットスーツを着たサーファー風な人々が車で現れ、屋根からボードを下ろし始めた。  何ごと?

1人の女性に話しかけてみると、これからここでスタンダップパドルボードの試乗講習会があるんだそうだ。

前々から興味津々のSUP。偶然とはいえ、そりゃ是非参加したい! いいかな?と聞いてみれば、まあいいんじゃない! と二つ返事快諾の彼女。といっても彼女も参加者の一人なのだが。

もしかしてさっき沖をカヤックで通った方ですか~? すごいですね~結構時化てたけど? どっからですか~? って聞かれる。

あ、見られてた。 別にすごくないけど、さっきは嵐来るから早く陸に上がりたくてダッシュで漕いでた頃だ。そういえば通過したビーチにサーファーがいっぱい入ってたっけ。SUPボーダーも数人いたのも見た。

その中に彼女たちも混じっていたらしい。  

思わぬ飛び入り参加! スタンダップパドル試乗会 IN鹿児島

ま、そんなこんなでわけもわからずSUP試乗会に飛び入りで混ぜてもらえることになり何枚かボードを試乗。

天気もなんとか回復して雨も一時やんで試乗会決行。

SUP、けっこう楽しいかもです!

試乗会の後、経験者はそのまま波乗りへ。 ビギナーの自分は見学。

試乗会は静水の海水浴場でやったけど、その後近くのサーフポイントへの波乗り試乗へと場所を移した。さっきの彼女と、彼らしき男性が 「良かったら一緒来れば~? で、ウチ泊ってもいいよ~」 とありがたい申し出。

悪天はしばらく続きそう。。。 雷もなってるわ風も強くて雨もときどき横殴りだわ、海水浴場で野宿もなかなかに辛い。

お言葉に甘えて二人についてゆくことにした。二人は鹿児島を拠点に“SEVENTENTH”というダイビングオフィスを主催するダイバーだった。




                                  その4へつづく。











九州ツーリングばなし、その2。  「ごえもんの住む入り江編」



 旅に出るといろんな出会いがあるもんで、そこも旅の面白さだったりするよね。


今回の旅でもいろんな人と出会いました。シーカヤッカーは昼間はけっこう海の上に浮かんでることが多いもんなので海上で人に出会う確率はまあ低いのです。しかしいずれは陸に上陸しなければならない訳で、そこに接点が生まれるんですね。


ごえもん丸の船長

枕崎で一日停滞した後、坊岬に向かって漕いでいるとその少し手前に小さな入り江が見えました。その日海は結構荒れ気味で、坊岬を回るのは波が落ち着く明日にした方が良いかなと思い始めていた頃でした。入り江を見ると波は静かで小屋らしきものが一軒見え、人が住んでいる気配がありました。外にはなぜかオレンジの旗がひらめいていて沖からでも目立ち、なんとなく吸い寄せられるようにそこの浜へ上陸したのでした。

上陸してみると浜には船が一隻、「ごえもん丸」って書いてる。奥に怪しげなテントみたいのが建ってます。カヤックと道具、ひととおり荷物を引き上げた後、その怪しいテントに人が居るかもと挨拶に行きました。

「こんちわ~!」 大声で叫ぶと、中から「お~う!」 と声がして中からおっちゃんがビール片手に出てきました。 「なんだお前、どっから来た?」とお決まりのやりとりがあり、中に通されてビールをもらいました。まだ午前中だったけど海から上がった後に冷たいビールの誘惑は耐えがたく、時化で先にも進めそうにないので抵抗なくビールを受取り飲み始めました。

おっちゃん(以下ゴエモンと呼ぶ)のテントはモンゴルゲル風の造りで柱は流木か漁礁に使われていた風の太い竹(台風が来ると掘り出し物が流れ着いてラッキーらしい)製でした。屋根はよくイベントの仮設テントとかに使う生地。壁は発砲スチロール(断熱性抜群、棚にもなって機能的らしい)。 いちおう、いっちょまえに拾ってきたらしいアルミサッシの窓(オーシャンビューです)がはめこんである。なんとこの浜に28年も住んでる(不法占拠と思います)そうな。 一応(失礼)、職業は瀬渡し船の船長らしい(昼間から酒飲んでるけど?)

たぶん都会のごく普通の感覚の人だったら引く雰囲気と思います。でも自分も屋久島なんてワイルドな離島に10年も住んでると少々頭がおかしくなってきてるみたいで、全然平気。むしろ逆に親近感を覚え、笑えてきました。そうそう、屋久島の周囲にもこういう変な人いっぱいいるよな~って思ってね。

ゴエモン、話噛み合わないけど言うコメントがいちいち結構面白く、話は海のことから身の上話、なぜか政治の話やら、最近通ってる歯医者(すべての病気は歯が原因らしい。ゴエモンの持論)の話まで。浜にはダイバーも沢山来てギャルのビキニが目の保養になって良いらしい(普通のエロオヤジだ)とか。ヤップ島が世界で一番最高な場所だ(理由は聞き忘れたが)とか。

しゃべってたら本当にダイバーが二人やってきた。若い兄ちゃんは鹿児島のダイビングショップのオーナーらしい。ゲストを一人連れてる。ここは巨大魚のクエの主が住む有名なポイントなんだそうな。

「カヤックで旅ですか~。オッチャンにつかまっちゃいました?」 若い兄ちゃんはよく潜りに来るらしく、おっちゃんの顔馴染みらしい。「変なオッサンでしょ~(笑)」 ゴエモンはここらじゃ結構有名人らしい。

ダイバー二人は海に消え、ゴエモンもいつのまにかどっかへ消えていた(酔っぱらって寝たのだろう)自分も浜にテントを立て、夕方早々に寝た。

翌朝起きるとゴエモンはビール片手に現れた(朝だろ?) 海も昨日よりは穏やかになり、ここで飲んだくれてばかりいてもしょうがないのでカヤックに荷物を積み漕ぎ出した。

旅立ち際、手紙書くよって住所聞いたら 「坊岬のゴエモン丸で着くから住所はいらん!」 だって(笑) 

おっちゃん名前は? 「ゴエモン丸だ!」 (それ船の名前だろ?)



いろいろと突っ込みどころ満載の面白い人だった。



坊岬を回るシーカヤッカーはゴエモンの住む浜に立ち寄ってゴエモンワールドを体験してくれ。 オレンジの旗が目印だ。





                        その3へつづく。 

















 

九州ツーリングばなし、その1。

 
 さて、6月にやってた九州シーカヤックツーリングの旅の話をしよう。

旅は鹿児島県本土南端にとんがっている山、開聞岳の麓の山川町から始めました。屋久島から鹿児島本土まではフェリー&車で陸送。スタッフジモンにサポートしてもらいました。屋久島から鹿児島までは硫黄島を挟んで、アイランドホッピングしながら漕げば、50キロを2回戦で渡れる。まあ屋久島から始めても出来ないことは無いんだけど、梅雨の悪天続きの今回はパスした。まあそこはまたの機会の楽しみに取っておこう。

開聞岳の麓の町、山川港から旅はスタート!

6月14日、旅のスタートは開聞岳を見上げながら漕ぐ。ここ一週間雨続きだったが出発のこの日は比較的マシな天気だった。海も穏やか。

開聞岳を見ながら漕ぐ初日。

二日後にはカツオ漁の主要中継漁港、枕崎港に入った。ここで悪天につかまり一日停滞。まあビールで読書やね。

枕崎にて一日停滞。 公園で野宿です。

枕崎で一日停滞の後、少し天気が回復したので進んでみた。 が、枕崎を出てから南部の海は結構荒れ気味。慎重にひとつひとつ岬を周ってゆく。 坊岬↓ はなかなかダイナミックで景色良かったね。

前半戦最初の難所、坊岬を回る。

時期は梅雨真っ盛り。時にはこんな嵐みたいな天気になった。遠くで雷も聞こえてる(ひえ~) こんな時には、こんな時期に間違って調子に乗って旅に出てしまった自分を呪いつつ漕ぐしかない…。 だってこんな時期しか暇が無くて旅に出れないのだよ。

前半はこんな日も多かったな~。 土砂降り。。。

ようやく 野間岬↓ まで来た。 ここを回り込めば鹿児島県本土の南岸を抜け、西海岸の吹上浜エリアに入る。

野間岬を回り込めば鹿児島西海岸エリアへ突入だ!

しかしこの前半戦は天気的にも海況的にもキツかった。しかし坊津~笠沙~野間岬とシーカヤック的には最高のフィールドだと思う。景観もゴツゴツとワイルドで奇岩洞窟多数、無人島もあったりするし。また天気の良い時期にゆっくり丹念に漕いでみたいと思わせるものがあった。鹿児島県内の海もなかなか良いもんですよ。





                     次回は旅の前半戦で出会った人々の話をしたいと思います。












九州ツーリングから戻りました。

代表マサです。 ひさびさ更新します。

6月13日より7月3日まで旅に出ておりました。 やっと屋久島に戻って参りましたので報告いたします。

雲仙島原の海を往く。

旅は開聞岳の麓の町、山川町から始めて、鹿児島県の坊津~笠沙~野間岬を経て吹上浜を周り、熊本県に入り天草、長崎県の島原半島、長崎半島と巡って佐世保の南九十九島まで漕いだところで今回の旅を終えました。400キロくらいは漕いだかな。季節は梅雨前線真っ盛り。多島海の激しい潮流とも向き合い、おまけに台風まで発生するわ、いろいろとありましたが無事、目的地まで辿り着けました。道中、面白い出会いもあったりして、充実した良い旅でした。

まだ旅から戻ったばかりで事務雑務に追われておりますが、落ち着いたら旅の詳細を少しづつアップしたいと思っております。

とりあえず今回は報告まで。




さあ~これから夏本番!       仕事せねば~!








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